一見印象に残り辛い彼だけれど、烏の濡れ羽色とも言える黒髪に、幼さは残るものの端麗な造りの顔貌。
制服じゃ分からないけれど身体も案外がっしりしていて、美しく成長することが約束されている可愛い可愛い私の後輩君。
君こそ少女漫画のヒーロー!逸材!って言いたくなるのに、本人曰く「先輩ぐらいですよ。そんな風に言うのなんて」とのこと。
美男子の分類に絶対入るのに勿体無い。
同級生だったら、もうキュンキュン通り越してギュンギュンだろうなあ。
「先輩?大丈夫?」
「ううん大丈夫!」
ひらひらと手を振って心配気に私を見つめるスーパーイケメンボーイ惣倉君。
「あー俺が先輩のクラスだったら守って上げたのに〜」
「あー私も守られたかった。そこから惣倉君に恋して、喧嘩して、別れて、何十年後に再会するんだけど、惣倉君が女の人と一緒に歩いている所に遭遇して、悩んで、」
「俺は恋人じゃなくて、妹連れているんですよね」
「そう!」
「先輩が勘違いしているのを知らないから、再会したことに普通に俺は喜んでいるんだけど、先輩は俺と前みたいに接せられることに喜び半分、あの女誰よキー!という嫉妬心半分なんですよね」
「そうそう!」
「先輩目線から見ている事実と現実の相違にヤキモキしちゃう乙女心堪らないですよね」
「そそそそう!」



