過つは彼の性、許すは我の心 壱


 烈なんて待ち構えすぎて眼光がいつもの3倍鋭くなっているのに。

 お化け屋敷にいたら失神者続出の鋭さに烈の怒りがヒシヒシと伝わるが、その眼光の強さをものともしないのが綴で。


「じゃあみなさんまた明日〜」


 ヒラヒラと手を振って図書室を去る綴は、間違いなくこの場の強者。

 これが天條に選ばれたモノ。

 
「…どうする?」


 楽の言葉に誰も返事をしない。

 まざまざと違いを痛感させられる?には充分なひと時だったけれど、これからのことを考えると頭が痛かった。