尊大過ぎる物言いに洋直から出る言葉は拒否ではなく、受諾。
あの瞳に見つめられて、
あの唇から命令されて、
あの指先に触られて、
受け入れるなと言うのが困難。
きっと私なら跪いてしまう。
あの子が羨ましい、憎い。
男達が新しい玩具を手に入れて喜ぶのを尻目に、醜い感情を只管押し殺す。
ああ、愚かな女。
指を咥えて、獅帥に口付けられる洋直に嫉妬する大馬鹿者。
あの時ただただ嫉妬に狂って見えてなかったけど、まさかそういう事情があったと言うの?
「安心して。言わないから」
「…」
「烈の為なら尚更、とか言いかねないしね」
意識が烈と綴の会話に戻る。
綴の言葉に烈の先程の勢いは無くなっていて、綴の言葉が真実であると物語っていた。
「君なりに洋直ちゃん守ろうとしたんだろうけど、どうせ上手くいかなくって、他の人と同じ扱いしちゃったんでしょ?」
「…っ」
「大馬鹿だねえ」
綴は呆れた表情で烈を見つめる。
「洋直ちゃんのあの自信無さげな態度も、どうせ小さな頃から君が人格否定しまくった結果なんでしょ?」
「…」
「もうなんかねえ君は…もう少し態度改めたら?こんなじゃあ物理的に助けても、精神が助けられなきゃ意味ないよ」
烈はぐうの音も出ないようで、深く項垂れている。
あんな烈見るの初めてかも。



