『…しょうがないわね、大きな器の私に感謝してね』
『ははーありがたき幸せ』
なのに、綴は。
最も簡単に注意し、何なら機嫌まで取って見せた。
あの天條が自ら選んだ相手。
「さて、ヒロナちゃん。今日はバイトは?」
「え、とないです」
「なら行こう」
「今日行くんですか?」
「早めに慣れた方がいいでしょ?大丈夫、大丈夫。急に人が増えても誰も何も言わないって」
「おい!勝手に決めんな!」
「だから君は入れないって」
近くにいる幼馴染達はどう綴を取り扱うか迷っているみたいで、烈と綴のやり取りを黙って見守っている。
「それだよそれ!なんでテメェが決めんだ!」
「あーもううるさ…」
「て、めえ!」
綴の鬱陶しそうな声に烈の怒りが再び煮えたぎり始める。
胸倉でも掴まん勢いに、流石に止めようと近づいた。
その時、
「私に何かしたら妃帥ちゃんに言うよ?」
ピタリと烈の動きが止まった。
「おま、」
「よくは知らないけど、妃帥ちゃんにとって一応価値のある私に何かしたら都合悪いの君の方だよね」
「っ…」
「それに、」
ちらっとを彼女に視線を送り、
「ヒロナちゃん先に保健室行っててもらえる?」
「は、はい!保健室ですか?」
「そ、生徒会室行く前にちょっと寄ってこ」
「分かりましたけど…」
「ああ、君の幼馴染君は気にしないで、ほら言って」



