過つは彼の性、許すは我の心 壱



 私が刺されてから一週間ぐらい経った後、土下座しながら謝っていたヒロナちゃん。

 その姿が、


「…」


 チラリと周囲を見れば、欠伸している人、面白そうに見ている人、何考えているのかわからない人、そっと目を伏せている人。
 
 身を縮こまらせて自分に非がある、自分がこんなのだからと謝る。

 この人達から見れば、本当に“お遊び”みたいなものなのか。


 お遊び…。


『ハハハッ』

『ヤッベェビビりすぎだろう』

『カワイソウー!』

『もっとやれよ!やれ!』


 頭にじりじりと痛みが広がる。

 ああ、やだやだ。

 腕の中にいる妃帥ちゃんをぎゅっと抱き締めた。


「モサ、ヒロナちゃん」


 本当に助けることは出来ないけど、


「え、はい…」

「ヒロナちゃん、部活入っている?」

「え」


 キョトンとした顔をしたヒロナちゃんに「どうなの?」と更に聞けば「は、入ってないです!」と大きな声で答えた。うんいい返事。


「私生徒会入っているんだけど、ヒロナちゃん入る?」

「えあ、でも私バイトしてて…お役に立てるか、」

「いや生徒会員としてじゃなくって。暇な時とか、どうでもいいことを誰かに話したい時、なんでもいいよ」

「!」


 見えづらいけど、顔に見合わない大きな眼鏡をかけたヒロナちゃんの瞳が、潤んでいるようにも見えた。


 言いたいこと伝わったかな。