「…綴って、本当に変な子」
「変だと駄目?」
少しだけ不安になってそう言うと妃帥ちゃんは「んー…」と言った後、また私をぎゅっと抱きしめて。
「いいわ。私のパートナーにしては中々いいじゃない」
今度はよく言ったと背中を撫でてくれる。
「妃帥ちゃん…!」
ぎゅっと抱きしめ返した私は喜びのまま、
「お義兄さん、絶対に妹さんを幸せにします!」
「兄さん言うな」
突っ込まなそうな天條君に突っ込まれてしまった。
周囲が妃帥ちゃんと私のやり取りに呆気に取られているのを尻目に。
「貴方が人2人を幸せに出来るか実物ですね」
「カズミさん…だからしれっと自分をカウントしないでくれる?」
「いいのよカズミなんて。綴は私だけを見ていればいいの」
「妃帥ちゃん…!」
「正気かよ」
水を差すワイルドイケメン。
「何ですか?」
妃帥ちゃんを抱き締めながら、礼儀として一応尋ねてみた。
「ブスの癖に頭まで悪いとか救いようがネェな」
その言葉に、
「余裕ないんですね」
と言いながら妃帥ちゃんの頭に頬をあててスリスリする。ああいい匂い。
………さっきはこの人のこと怖かったのに、今は全然怖くないや。
愛は人を強くするって本当だったんだね。
「アア?」
それに、無駄に威嚇する人なんてまともに相手にする必要ないよね。



