過つは彼の性、許すは我の心 壱



 下半身に頭って…いやでも確かにそんな感じだったなあの人。


「渚君が助けてくれたし、獅帥君もこうやって圭三郎さん呼んでくれたから平気だよ」

「お兄様ったら…あれだけエスコートしっかりって言ったのに」


 はあ…と溜息を吐く妃帥ちゃんに、微細な変化だが少しだけ気まずそうな獅帥君。


「そ、そうだ!凌久君はどうしてるの?」


 急激な話題転換をしてみる。地味に気になってたし。


「…凌久?凌久なら、パーティーの出席者と話があるって言って何処か行ったわよ」

「凌久君が?パーティーには来てなかったけど…」


 絶対凌久君いたら分かると思うけれど、全然見かけた記憶がない。


「それなら土師の当主の所だと思います」

「そうなんですか?」
 

 圭三郎さんはこくりと頷く。
 

「凌久が妃帥様のシンカンに選ばれてから、話をしたいと言っていたので…」

「…」


『ーーー母親の存在はなかった事にされたって事やな』

『ほんなら俺まで殆どいーひん様な扱いになってな。ああ、もしかしたら俺も母親みたいにされるんかいなって思た』

『話は俺も余計なリスクやさかいって処理するやら何とか』


 って言ってたし、凌久君大丈夫かな。

 うむむ…と腕を組んで唸っていれば、

 
「…必要な挨拶回りはもう済んだのお兄様?」

「ああ」