慌てて立ち上がり自己紹介すると「ああ座って下さい。直ぐに失礼するので」とやんわり私を椅子に座る様に促した。
いやいやそう言う訳にもと思っていれば、
「これから来る方をお待たせする事は出来ませんので、またの機会に」
圭三郎さんはそう言うと、扉の脇に移動してしまう。
するとコンコンとノックがされ、圭三郎さんが「入って大丈夫です」と扉の先の人間に答えた。
開けた先には、
「綴大丈夫?」
「妃帥ちゃん!」
どうしてこんな所に?
私の疑問に一緒に現れたカズミさんが「丁度お嬢様の診察中だったんですよ」と教えてくれる。
「え!妃帥ちゃん大丈夫なの!?」
パタパタと近づく私に「大丈夫よ。この間の定期検診サボったから、序でにパーティーに出席している圭三郎に診てもらっただけよ」と言った。
「本当?本当に?」
「もう綴心配し過ぎよ」
顔色は悪い様には見えないけれど…。
うーむと妃帥ちゃんの顔を見つめれば「それより綴は大丈夫なの?」と逆に私をしげしげと見つめる。
「うんまだちょっと頭痛いけど、さっきより全然いいよ」
チラリと妃帥ちゃんが獅帥君の方を見る。
静観していた獅帥君は簡潔に私達の間にあった事を説明した。
「お兄様が圭三郎を呼ぶから何かと思ったら…。綴、あの頭に下半身が付いている男に何もされなかった?」



