過つは彼の性、許すは我の心 壱



「ああ大丈夫です!少し安静にしていれば治るので、人様の薬まで貰うなんてそんな!」


 ただでさえ服とかアクセサリーとかもうお腹一杯なのにこれ以上貰ったら胃に穴が空いちゃう!


 駄目絶対!お薬!そんな気持ちで断るが、


「ですが…」


 チラリと男の人は獅帥君を見る。

 獅帥君は「…綴がいいと言っているならいい」と私の代わりに断ってくれた。ホッとしましたよ。

 男の人は立ち上がり、獅帥君に「詳しい検査はしていないのでハッキリとは言えませんが、今の所は何も問題ないかと」と簡単に私に異常が無い事を伝えた。


「悪かったなわざわざ呼んで」

「いえいつでもお呼び下さい…私も凌久の友人で、妃帥様のミケでもある方にはお会いしてみたかったので」


 丁度良かったと朗らかに笑ったその人の言葉にん?となる。


「凌久君?」

「ああそう言えば自己紹介が遅れました」


 彼は私に向き直ると、恭しく一礼する。


土師圭三郎(はぜけいさぶろう)です。天條家のかかりつけの医師をさせて頂いていて、一応凌久の叔父にあたります」


 柔和に微笑む姿は、何処となく凌久君の笑う姿に似ていて、この人も間違いなく美形の部類だと思わせる容姿だった。


「は、初めまして唐堂綴です。凌久君とは生徒会で一緒で、仲良くして貰っています」