過つは彼の性、許すは我の心 壱


「あの、」

「うん」

「私勉強頑張るね」

「うん?」

「良い大学入って、良い仕事に就いて」

「うん」

「庭付きプールは厳しいけど、頑張ってマイホーム建てて」

「うん」

「子供は養子でいいから2人ぐらい育てて」

「うん」

「最後は2人で入れる老人ホームに入る」

「うん」

「どう思う?」

「うん!素敵!最高よ!」


 私のガバガバ人生設計にブラボー!と言いながら、更にぎゅうぎゅう抱き着く着物の少女。

 もういいじゃないか、諦めろよ自分。いいじゃん美少女喜んでいるからさ。

 お前の今後の評判なんてチリに等しいよ。


「さて私の部屋はお嬢様と近くにしてもらってもいいですか?キッチンもシステム式のものにして貰えると有り難いんですけど」

「いやなんでカズミさんが一緒に住むことになっているんですか」


 ナチュラルに入ってんくんな。


「お嬢様は繊細なお方。細やかなケアが必要なんです、そして私にしかそれは出来ない」

「何その自信満々な言い方」

「カズミは庭の犬小屋の隣にでも作れば良いわ」

「犬も飼うの?」

「そう犬小屋カズミ犬小屋みたいな風にして」


 想像すると大分シュールだけど、カズミさんも「お嬢様がそう言うならそれで大丈夫です」とか言っている。


「そっかあ犬2匹も飼うってなったら良い獣医さんも探さないとね」

「そうね。因みに綴は犬種は何が好き?犬は綴に選ばせて上げる」

「えーと、」



「待って」


 小型犬の方が世話しやすいかなって。


「つーかマジで誰だよ」


 マイホームドリームを語る私達にストップを掛ける人が2人。