過つは彼の性、許すは我の心 壱



 獅帥君には悪いけれど、パーティーは中座させてもらおう。

 無理に出た所でゲロ吐きまくる自信しかない。(やな自信だけれど)

 つらつらと考えていれば、ドアを開く音が聞こえる。


「獅帥君…ごめん。パーティーの事なんだけど…」


 獅帥君が戻って来たと思ったが、視界に入った人物が違う事に気付き、言葉が止まる。

 その人物は、具合の悪そうな私を見て、不快そうな顔をしていた。


「貴方は、」


 名前を知らないけれど、知っている。


「獅帥様のミケでも無い者が…」


 天女目家に咲く毒花の一輪。

 鳥兜柄の青い着物の女だった。

 私を見つめる瞳は、侮蔑に塗れていて、明らかに機嫌悪そうだけれど、私としてはこんな時にと舌打ちをかましたくなった。


「どうして此方に?」


 一応彼女は立っているので、私も立ち上がりながら聞いてみたが、顔色の悪い私を鼻で笑った女は、


「貴方がお役目を務められないと思って見守っていたら、やっぱり獅帥様にご迷惑をお掛けしていて…」


 オーバーに情け無いと首を振って、私の不出来を責めた。


………アンタに言われる筋合い無いと思ったけれども、頭痛いし黙っておく。


「出自が悪いと駄目ですわね…春日様の言った通り、これが水城様のお嬢様だったら私もこんな事言わなくて済むのに」


 ああやだやだと言った風に話す女。