過つは彼の性、許すは我の心 壱


 無理矢理入れられた場所に、あの子はいた。

 あの子と最後に会ったのは、私自身があの子と向き合う事を諦めたあの日…私の事を虐めるグループに加担して私を虐めた時以来だった。

 どうして虐めに加担したのか理由が分からず、加担した彼女に怒りが湧いて、率直な言い方で彼女を拒絶し、それ以来彼女も私の前に姿を現さなかったが、


『何しに来たの?』


 肌の露出が多い服装を着たあの子は、ニヤニヤとするガラの悪い男女を両脇に置いて高慢に言い放った。

 未だ処理し切れない怒りはあったけれど、その彼女の変わり様に嫌気が刺していた私は『心配している』と言うに止めたが、


『今の聞いたか?』

『心配しているだって〜!』

『ウケんだけど』

『ギャハハッ!』


 周囲にいた男女数人は好き勝手言いながら嗤い初めて…少しでもあった彼女への情も、スッカラカンになった。

 もうそう言う空気も嫌で、帰ろうと踵を返した瞬間、


『待ってよ!』


 彼女に引き止められる。

 何故だか必死な彼女は『どうして来たの?』と私の手を握る。


『…本当に心配したからだよ』


 自分でも心の伴わない言葉だなあと思ったけれど、直す気も起きなかった。

 だって彼女から香る色んな香水の匂いとか、露出した肌から見えるキスマークの跡とかに、嫌悪に近い感情が湧き出していて、早く彼女から離れたかったから。

 でも、彼はまだ彼女を好きでいる。