獅帥君の切れ長の瞳が僅かに見開く。
少しだけ戸惑う雰囲気を感じるが、私はええいこのまま押し切れ!と言う気持ちで言葉を重ねた。
「要は、周囲に獅帥君が特定の好きなモノを作っている様に見せなきゃ言い訳だ。だったら私と獅帥君だけの秘密にすればその決まりを守るられる、どう?」
ルールや決まりの穴を突く様な子供じみた考えだが、中々良いんじゃ無いかな?と獅帥君を見る。
「…その好きなモノを作って何になる?」
戸惑いつつも獅帥君は、一応私の真意を確かめようとしていた。
好きなモノを作って何になる…か。
「…これは自論なんだけどね。好きなモノを作るって事って、人生を豊かにするって思うの」
「…」
「ああ今日も辛いな。明日もやだなあって思った時に、それを食べるだけで今日も頑張れる!ってなるからさ」
「…」
「あ、食べ物じゃなくても良いんだけど、好きな場所とか、好きなスポーツ、好きな本、んー後は人でも良いと思う」
「…」
「獅帥君だって疲れる事が無い訳じゃないでしょう?どんなに神様…オオミカでも、偶に息抜きしたって良いと思うんだ」
「…」
「だから…」
駄目だ、何の話しているのか分からなくなった。
勢いと気持ちは伝わった(いつも私コレだな)と思いたけれど、伺う様に沈黙していた獅帥君を見れば、ボソッと。
「…ご」
「へ」



