初めだけ私の事を話した後は難しい話が始まり、馬鹿を晒さない程度には相槌をうったり、話を振られた私を獅帥君が絶妙なフォローで守り、メッキ剥がれずに済んでいた。
そう言えばちょっと疲れたな…。
取り敢えず挨拶ラッシュが終わって、漸く休憩時間。
昨晩の妃帥ちゃんとのドキドキ就寝時間を思い出して、エナジーチャージしよう。
そんなお馬鹿な私に獅帥君は「…腹が減ったか?」と気遣いを見せてくれた。
「…ううん大丈夫。ありがとう」
気後れする場所で、獅帥君の優しさに触れてちょっとほのぼの。
ふふと笑えば、彼は遠くにいたウェイターに視線を送った。
慌てた様にウェイターが人の波の中に消えたと思ったら、直ぐに戻って来て、獅帥君に盛り付けられたお皿を手渡した。
「ほら食べろ」
「わあありがとう…!」
タッパーがあれば持ち帰りたいものばっかりのラインナップに、涎が垂れそうになる。いかんいかん涎は我慢せねば。
受け取ったお皿を手にワクワクしながら、フォークでお肉を突き刺し食す。
う、うんまい…!
ジタバタするのを堪えながら獅帥君を見れば、あれ食べてないじゃん。
「獅帥君は?」
「俺はいい」
「お腹空いてないの?」
「減っていない」
軽く首を振った獅帥君に嘘を言っていない様に見えるけれど…。



