過つは彼の性、許すは我の心 壱



 どうやら私の考えは当たっているらしく、一枚絵の様に見える、縫い目を跨いでも絵が続く模様の事を絵羽模様と言うらしい。

 こう言うものは作るのが難しく、大層高価なものとか。ひえぇ。


「例えにするのも嫌だけど…ほら、綴を嫌味ったらしく見た女がいたって言っていたでしょう?その女が着ている着物も訪問着の内に入るわ」

「…うん。いたけど妃帥ちゃん分かるの?」


 四葉さんに名前を聞いてないから、着物の色ぐらいでしか先程の件は伝えられなかったけど、妃帥ちゃんには分かったらしい。


「大抵アレらが着ているのは一緒だし、1番野次馬しそうなのもあの女ぐらいよ」


 アレらと前も称していたが…まあ妃帥ちゃんからすれば、幼い時から良い扱いを受けてはいなかっただろうし、こんな言い方になっても可笑しくないか。

 にしても、1番野次馬しそうな女ってどう言う事なんだろう。

 紺色よりは淡く、空の青よりは暗い色合いの着物を着た美しい女だった記憶はあるが、私には知らされていないその人の事情みたいのがあるのか。


 私の疑問に妃帥ちゃんは口角を上げて、


「あの女。お兄様にミケがいないのを良い事に、パートナーが必須の会やパーティーで、相手役として出席しているのよ」


 そう嗤った。


……んとじゃあ。


「ミケではないけど恋人なの?」

「いいえ恋人でもないわ」