「四葉さん案内ありがとうございました」
変な四葉さんじゃない事に胸を撫で下ろしながら、私は感謝を伝え、
「此方こそ綴様と言う光明に出会えた事心から感謝致します」
駄目だ、何も戻っていなかった。
キラッキラな瞳で私を見つめる四葉さんに、タジタジモード綴復活。
「綴様。先程話した決意に嘘偽りはありません」
「あ、はい…」
「お困りと事があればいつでもお声を掛けてくださいね」
「はあ…」
私は口元を引き攣らせながら「またご機嫌よう…」と適当にあしらいながら、2人を追って中に入る。
「綴様、」
扉がギーっと音を立てて閉まる瞬間、声が聞こえて彼女を振り返る。その表情は固く何も読み取れないが、うっとりする様な口唇が言葉を紡ぐ。
「貴方はこの家に差した光。どうか…お気を付けて」
何て言ったの?
殆ど聞こえず、バタンと閉まる両扉。
「行くぞ」
「あ、うん待って」
今度また聞こうと思って私は、大慌てで天條君の後に続く。
ま、いっかと思って今度四葉さんに会った時に聞いてみよう…って言って思い出さないパターンになった。
案の定、またまた美しい文化遺産とも呼べる螺旋階段を登りながら、周りの景色に感動を覚えてさっさと忘れた。
ーーーだって、聞いても聞いてなくても、私の運命は決まっていたのだから。



