過つは彼の性、許すは我の心 壱


 凌久君のおばあちゃんのお姉さんってことか?

 それって、


「ご、ごめん…!」


 知らない内に同級生のおばあちゃんにとんでもない事を言っていたって…笑えないんですけど!


「俺、あのババアと集団好きやなかったらスッとしたわ」

「で、でも…」


 何だか心苦しいんですが…と凌久君に言おうとすると、


「綴様」


 前を歩いていた四葉さんがピタリと止まり、私を見つめていた。

 考えて見れば、四葉さんから見ても親戚じゃん。

 その考えに至り、サーっと青ざめる。


「よ、四葉さん本当に申し訳、」


 ありません!と謝罪しようとすれば、逆に四葉さんの方が頭を下げていた。


「四葉さんど、どうしたんですか?」


 顔を上げて!だから居た堪れないんだって罪の無い年上の着物美女に謝られるの!

 大慌ててで頭を下げている四葉さんに近付いて、顔を上げる様に促した。

 四葉さんはすうっと顔を上げ、少しだけ糸目を見開いていた。

 彼女の纏う雰囲気が少しだけ変わったのを感じて、じりっと後ろに下がりかかると、片手を両手で握られる。


「…いえ私共の家の者達の失礼を詫びるのは此方です」

「あの、えとでも喧嘩を買うのも売るのも良い事では無いし、えと」


 何言っているのか自分でも分からず、言い訳にすらならないものが口から溢れる。