過つは彼の性、許すは我の心 壱


 
 やっちゃったかなって言う気持ちと、よくやった私!と言う気持ちで、心臓が今もドキドキしている。

ーーー幸か不幸か。

 おばあちゃんは私に物語以外に、おばあちゃん自身が恋に奔放だった事もあって、よく(おばあちゃん自身の)キャットファイトの話も語ってくれた。

 おばあちゃん曰く、女は浮気した男じゃなくって、浮気相手の女に喧嘩を売る。こっちが弱気になればどんどん調子づくと生前持論を展開していた。

 人生、言い争いは出来れば避けたいが、どうしても戦わないといけなくなる時がある。

 だから、こう言う時はおばあちゃんを心に宿らせる様な気持ちで戦う様にしている。(いじめられていた時は再三おばあちゃんに縋るような気持ちで立ち向かっていた)

 結局ああ言う時に言い返せないと、もっと言動が悪い方にエスカレートすることが分かっていたし、人の事を知りもしないで認めない相手に、此方が心を砕きながら付き合う必要はない。

 まあ、これが出来たのも凌久君がいてくれたからなんだけど…。

 チラリと隣の凌久君を見上げれば、


「凌久君…機嫌いいね」

「まあな」


 あの集団に会った時は機嫌MAX悪そうだったのに、今は鼻歌を歌いそうな程の機嫌の良さに首を傾げる。


「つづはやっぱしええなって。あのババアのあないな顔初めて見たわ」

「知り合いなの?」

「大伯母」

「大伯母…」