過つは彼の性、許すは我の心 壱


 

 そう言って毒づく彼女達の視線が、私に突き刺さる。

 あまりの事に四葉さんは絶句しているし、凌久君も顔を見ていないが絶対に怒っているのが分かる。

 私はと言うと…………良い大人がよくもまあ呆れるわとしか思えなかった。

 ビックリだよ、大奥って本当に合ったのか。タイムスリップでもしましたっけねえ私、と言いたくなる様な彼女達の愚弄はむしろ感心した。

 ああでも最近るり様軍団からも同じ扱い受けたっけ。

 嫌味のグレードは上がってはいるし、これから陰湿になりそうな感じもひしひしと感じる。

 ここでさめざめと変な虫(・・・)が泣けば彼女等は大いに楽しいのだろうけど。


『不良品』


 るり様の時と同じ。

 これ言われて黙っていられる程、大人にはなれていない。

 私が前に少し出ると「つづ」と凌久君に止められるが、私は任せておけと視線で制した。

 天女目春日を前にするとやっぱり圧迫感もあったが、先程の怖さとかはなかった。


「初めまして天女目春日様。唐堂綴と申します」

「…」


 まあ答えないでしょうね。


漸く(・・)お目に掛かれましたね。もしかして何かあったんじゃないかと思いましたが、ご壮健そうで何よりです」

「…」


 私の漸くを強調した言葉に、少しだけ天女目春日の眉がピクリと動く。