仕方ないんだけどさ、もう1人の日直どうしたんだよ。クラス替え直後もいなかったけど、事件以降も日直どころかクラスにも来てないとか言ってたし、どういうこっちゃ。
「そう怒らないで唐堂さん」
「でも…」
くすくすと笑って私の手伝いをしてくれる隣のワンレン美少女は、水城みなしろさん。
お家は歴史のある名家であり、水城さんはそこのお嬢様。
楚楚として上品な雰囲気もさることながら、頭も良くって更に面倒見も良いときている。
しかも個性的クラスを纏め上げる学級委員でもあり、先生からの信頼も厚いスーパー美少女。
属性盛り過ぎじゃない?1設定ぐらい欲しい、切実に。
「ていうか綴でいいよ」
「本当?じゃあ綴も清維きよいって呼んで?」
「了解、よろしくね清維」
「うんよろしく」
ふふっと笑う清は笑い方も上品。私ならガハハだな。
「…それにしても今度日直の人にちゃんと言わなきゃ」
そうそう、ご多忙の清維が手伝わないといけないなんて、私の相方(日直当番)は何しているのかね。
私の言葉に物事をハッキリと言いそうな清維が、
「んー…そうね」
妙に口篭った。
え、そんなにヤバい人なの?
「綴は…あんまり関わったことないんだっけ?」
「?関わりって?」
「ほら、噂とか聞かない?」
「あー噂」
知ったか振りするが、頭にはハテナマークが沢山。



