過つは彼の性、許すは我の心 壱




 四葉さんは光沢のある万年筆でサラサラと書き始める。

 和紙のメモ用紙に書かれた他の言葉の近くに【御饌】と記載する。自分に直接関わる事のせいか、食い入る様にその文字を眺めた。


 御饌…字が結構難しいな。


「または 神饌(しんせん)とも言いますね。神社や神棚に供える供物のことを指します」

「く、供物ですか?」


 お供物って事だよね。
 
 ミケってオオミカの大事な人って意味なのに、その大事な人をお供物扱いって良いのかと思ってしまった。

 四葉さんは「先程も話した通り全てが全て元の言葉と同じ意味ではありません。ミケもより近い言葉を探した結果だと思います」と付け加えたが。


「正直なーんか気分悪いわな。だって神様の食い物ってことやろう?嬉しい!って思うのって、この家にドップリ浸かってる連中か、外見のみに釣られた連中ぐらいやろ」

「凌久」


 流石の物言いに四葉さんが嗜めるが、凌久君は肩を竦めるだけで自分の考えについては謝る気はないらしい。私もちょっと同じ事思っちゃたから、フォローできない。だって、


 思わずホロリと言葉が口か出る。


「…生贄みたいな」


 時が止まった様に場が静まる。

 あれ、そう言えば天條君が言っていた事って。


『い……え』


 もしかして本当に?

 嫌な方に思考が行きかけた時、