「仲立ちって?」
聞き慣れないフレーズについ口が出てしまった。
「平たく言えば秘書が一番近いですかね」
「天條は自分で持つ会社の経営以外に、外部の関わりのあらへん所からも、どうか助言を頂きとう〜なんて請われることもあるしな」
「ただ助言を求めるだけなら良いのですけど、大きな力を求めるのは善人ばかりではありませんから」
「おっきな力の前では、例え善人やったとしても変わる事もあるしーな」
「そう言う時の防波堤となるのが、シンカンですね」
はあはあ、ほうほう。
2人の息の合った説明は、すんなりと頭に入ってくるので大変有り難い。
善人でも変わる、防波堤…。
全くの勘だけど、少し前に妃帥ちゃんと火渡君の間で起きた事柄は、もしかしてこの辺りにあるのかもしれないと思った。
「…こう言う言い方もアレなんですけど、シンカンってなると何か良いことがあるんですか?」
洋直ちゃんが前に、
『そしたら烈の扱いが急にご両親より上の人?扱いみたいになってて、前みたいに接することも許されなかったし、烈も今みたいにピリピリし始めて…』
って言ってたし、現代に置いて、暫く親元から子供を引き離すなんて幾ら天條とは言え、それ相応な理由じゃないと出来ないだろう。
「天條に選ばれただけで、意味があるんやで」
「選ばれる?」



