過つは彼の性、許すは我の心 壱


 恥ずかしいぃ…と項垂れる私とは真逆に、凌久君は腕を組んで「別にどうでもええやろう」なんて思春期の息子が、母親に反抗するが如くの態度だ。

 普段大人っぽい態度しか見た事なかったから、四葉さんといる時の凌久君って新鮮…ちょっと可愛いじゃないか。


「ふふ…オオミカ様のお話はこれぐらいにして、次はシンカンについてお話させて頂きますね」


 私達の事を緩やかに微笑みながら見守る四葉さんは、私に差し出されたメモに記入する。


「シンカン…とは綴様もお察しの事と思いますが、こう書きます」


 メモに【神官】と書き足される。予想通りは予想通りだなうん。


「国家の官吏として、何らかの神に仕える、または神を祀る施設に奉職する者とされていますが、現在我が国には正式な神官はいません。ただ天條家では、オオミカ様にお仕えする為にシンカンとしての役割を与えられています」


 ふんふんと相槌を打つ。

 
「シンカンは、オオミカ様がお披露目される7つの歳に、歳の近い五曜家の者達が集められ、直接オオミカ様にお声を掛けて貰えた者がシンカンとされます。彼等はシンカンとしての心得を覚えてもらうために、天條家へと暫く預けられます」


 洋直ちゃんと凌久君と話していた時のことを思い出す。