過つは彼の性、許すは我の心 壱



 これこそポカーンって感じ。

 思われただけってじゃあ、天條君達が偶々具合が悪くて渋い顔した時に、近くにいた誰かが、周囲の人にアイツ何やってんだよ、近づかないようにしよ、天條様達に対してなんたる無礼な!ってなるって事?

 しかもそれが1人2人単位でなく、大勢となって石を投げ始めたらって考えると確かに恐ろしい。

 1個や2個投げられたら擦り傷だけど、100個も200個も投げられたら命に関わる。

 学校で天條君への扱いが腫れ物みたいになる理由が分かった。

 私今までよく無事だったなあと思えば四葉さんに「綴様」という硬い声に意識が現実に引き戻された。


「誤解しないでいて欲しいのですが、それは周囲が勝手に考えて行動しているだけなんです。なのでどうか、綴様自身で彼等と向き合って欲しいんです」


 四葉さんのことじゃないし、ましてや家族でもない。

 でも天條君達を思った、切実な思いが込められている言葉。

 私にはまだ見えない彼等の事をよく知る四葉さんが紡ぐ言葉は、ここ最近出会った天條関係者の中で1番親身で暖かい言葉に聞こえた。

ーーーここ最近激動の数ヶ月で、可笑しな考えを持った人達と関わらざる得ないこともあって、そんな中でも支えてくれる人がいてくれることに毎日感謝しつつ、ここにも気持ちはアウェーな場所に挑む気持ちで来ていた。