過つは彼の性、許すは我の心 壱



 そう、肌で感じた。

 
「初めから綴様には説明が必要ですよね」

「はい」


 漸く話しをというところでーーーコンコンと扉がノックされる。

 ズッコケはしなかったものの出鼻挫かれた…と思っていれば「…お入り下さい」と言う四葉さんの声掛けに女性が入って来る。


「失礼致します」


 入って来た女性は四葉さんの様に着物を着ていて、銀製のトレーにお茶を載せて持って来てくれた様だった。

 四葉さんの様に上品で美しい佇まい。

 けど、


「どうぞ」

「あ、ありがとうございます」


 何だろう。

 白い陶器に入ったお茶が目の前に差し出される。

 ジロジロ見られている訳ではないし、他の動作に不備があった訳ではないんだけど、


「…いいえ、ミケ様がお礼を言うことなんてございません」


 その私を見る目がーーー品定めされている様に感じるのは。


「では失礼します」


 にっこりと微笑む姿とかは四葉さんによくに似ている。なのに、無機質で観察するかの様な冷たい眼差し。

 微笑みで消しているが、その瞳が少し弓形に細められる。

 その瞳には押さえきれない嘲笑と憐れみが見て取れるが、言葉や態度には最後まで出さずに、この部屋から退出する。


「何やあの女」

「…」


 凌久君は不愉快そうに、四葉さんも眉間に皺を寄せた。