「お可愛いらしいことで…凌久傍におりたなるのんが分かる」
上品笑いに釘付けになっていると、聞き捨てならぬ言葉に耳を疑う。
「やろ」
凌久と呼ばれた凌久君は何処か自慢げに笑う。
いやいや待ちなさいって。
「もしかして…お知り合いで?」
そう言った私に2人の視線が集中する。
糸目、美形、あ。
「唐堂様をそっちのけにしてしまいましたね」
「つづ。このおねえ実は伯母で一時一緒に暮らしとってな」
似ているんだこの2人…というか親戚かい!
という私の心のツッコミは置いておいて。
「甥っ子ってこと?」
「そそう」
「私がもう少し若くって、凌久が小さな頃。一緒に暮らしていたんです」
「はあ…」
初めて会った時の、凌久君の天女目さんに対するぞんざいな態度はそう言うことね。
ただ何で初対面みたいな雰囲気出したんだ。
「一応ほら人の目もあるしーな。格式高い家は色々めんどかろう」
「そういうもん?」
「そういうもん」
本当かよと思ったが、ほほ…と微笑む天女目さんを見て、まあそういうもんなのかと渋々納得することにした。
「と言うことで、唐堂様」
「はい」
「天女目さんではなく、四葉とお呼び下さい」
「え」
「凌久の言う格式の高い…天條家の様な家では、序列と言うものを大事にするものなのです」



