過つは彼の性、許すは我の心 壱


 あの外から見えた永遠に続くと思える壁を思えば、大きいとは思っていたけれど…。

 目の前に大きなお屋敷でん!とあったと思ったら、お屋敷の横からちょこちょこ見えていた大きなお庭に、芝生迷路、噴水、彫像、何やら色んな職業の方が立ち替わり入れ替わりしている様とか。

 昭和か明治かダンスホールとして使用していた一室に、実家の部屋の何倍もある大きな食堂、客間、書斎…もうお腹いっぱいです。


「着きました。どうぞお入り下さい」

「わあ…」


 声も出るよ、こんなの…。

 案内された部屋は所謂応接室とされる場所で、カーテンもソファーも机も高級品であることは勿論だが、一切の乱れも汚れもなく、一級品を更に磨き上げてもう新品にしか見えなかった。


「先程見えた庭は、この部屋からだとよく見えるんですよ」


 天女目のさんの言葉に、部屋にある大きな窓に近付くと、先程少ししか見えなかった庭の一部が、全体で見ることが出来た。


 庭って権力の象徴って言われて来たけど、


「はあ…」


 芝生迷路の形がハッキリと見えることはさることながら、それ以外にも見えるお花や噴水、池の形や小さな建物達が、どう見せれば美しい様に見えるのか、徹底的に考えられて造られたことが素人目にも分かり、ただただ圧倒された。


「唐堂様」

「は、はい!」

「お疲れでしょう。どうかお座り下さい」