「つづちゃんなんも知れへんのか?」
「え?」
渚君はさっきの妃帥ちゃんとの話を引き摺ってはいないみたい(それは良かった)だけど、渚君の言っている事の意味が分からない。
「だってもう1時間?ぐらい経っているから、そろそろ後半戦…」
「アンタ、マジで何言っているの?」
「マサ言ってやるなよ。綴ちゃん倉庫にいたから放送聞こえなかったんだろう」
「放送?」
火ノ宮君と木野島君が話している放送とは何ぞや。
「あの…先輩」
「どうしたの惣倉君」
ハキハキと言い辛いことも言う惣倉君の口は、二の句を告げることはない。
まるでやらかした内容を親に伝えようとする子供の様な姿。
「つづ」
「凌久君?」
珍しい惣倉君を鑑賞していれば、凌久君が私の肩に手を置いた。
少しだけ息を吸って、
「体育祭、中止になったぞ」
とんでもないことを言った。
「え」
「学内にいた未成年が理由はどうであれ、暴行されたからな。警察も今後入るだろう」
だんまりだった天條君が理由を話してくれた。
そりゃあそうだよね、あはは…。
「…ってえええ!?」
今更衝撃が来た。
四苦八苦して準備をした体育祭、殆ど楽しむことも無く、いつの間にか終わってました。



