「綴ちゃん」
声の方を振り向くと、夏波ちゃんが直ぐ傍にいた。
「ああごめんね!夏波ちゃん!巻き込んじゃって…って夏波ちゃんどうしたの?」
何故か頬をハムスターの様に膨らませていて、拗ねている様に見える。
「すっごい可愛い、超可愛い夏波ちゃんどうしたの本当に、」
「いいな、妃帥さん。綴ちゃんと仲良く出来て」
「へ」
妃帥ちゃんをちらりと見た夏波ちゃんは、本音ダダ漏れの私の右手をきゅっと握る。
構って欲しくて見て見てーとする子供か、はたまたは動物か。
妃帥ちゃんもそうなんだけど、普段キリッとした可愛い女の子が、こうやって子供っぽい仕草をすると可愛いぃが限界突破するのなんだろう。どうして私にはそれがないんだろう。考えるのやめよ。
「私は兄みたいに役には立てないけど、綴ちゃんと仲良くしたいって気持ちは、ここにいる誰よりも負けないのに」
「うんうん私も夏波ちゃんともっと仲良くしたい、両思いだよ、真実の愛」
「本当?」
気持ち悪い私の反応にも気にせず、覗き込む様に見上げてくる可愛い夏波ちゃん。
その動作に胸がギュンと鳴った。
抱き着いて頬擦りしようと構えたら「…そっか、じゃあよし!」と言いながら飛び付かれた。
そっちから!?とタタラを踏んだら、
「夏波危ないやろう。つづちゃん怪我してんねんで!」
後ろから渚君がキャッチしてくれて無様に倒れることはなかった。



