過つは彼の性、許すは我の心 壱



「貴方達が1つでも事が起きる前に処理出来ましたか?守るべき天條先輩ですら、怪我を負ったこともあると聞いていますが」

「それは、」

「天條先輩のせいだと言われたらそれまでですが…守るべき相手を守れずして、不良品扱いの妹君の大事な人を守れるんですか?」


「…」

「守れないなら、俺も知っていて、且つ唐堂先輩が日頃慣れ親しんだ相手に見守って貰った方がよっぽどこっちとしては安心です」


 惣倉君は一呼吸置く。


「俺、間違ったこと言ってますか?」

 
 完全なるトドメに、もう誰も口を挟まなかった。


「ーーー分かったわ。シンカンのことは、こっちでどうにかしておく」

「ありがとうございます」


 2人は事務的に淡々と進めていく。


「で、もう一つお願いです」

「今度は何かしら」

「早急に土師先輩と唐堂先輩を、貴方のお家に招待して下さい」

「待て待て超待て」


 木野島君の待ては今回も虚しく空振りした。


「理由を伺っても?それをするのには、お父様に許可を貰わないといけないから」

「だって天女目に説明を受けていないんでしょう。手順に拘る割には理由を付けて来ない。なら行くしかない」

「妃帥」

 
 鶴こと天條君が割って入ろうとするが、


「…そうね。いいわお父様には話を付けておくわ」

「ありがとうございます」

「アレらの態度には私も腹に据えかねていたし…序でにお父様にダメ押ししておくわ」