笑いの渦の中、2人の纏う空気が剣呑なものではなくなったのを感じた。
少しだけ考え込んだ妃帥ちゃんは、
「いいわ。貴方の考えを聞かせて頂戴」
惣倉君に譲歩を示す。
笑いの渦が収束し、惣倉君はスッと目を細めた。
あ、また惣倉君の怖いスイッチ入った。
「漸く話出来そうですね」
「侮り過ぎていたわ。貴方のこと」
「じゃあアップデート出来たところで確認するんですけど、そこの執事服の人は貴方のシンカンですか?」
「…違うわ」
「シンカンは?」
「いないわ」
「腐っても天條なのに?」
「私が望まなかったから」
「そうですか…」
腐ってもは言い方が…なんて思ったけれど、2人は淡々と質疑応答を繰り返す。
何処が似ているんだろうと思ったんだけど、根が似ているんだこの2人。
それが自分の不利になろうが得になろうが感情を抜きにして、物事を考える事が出来る。
やりとりを見ていると、事実兄妹である天條君より似ている様に思、「唐堂先輩」「はい!」
「先輩、心配なんですよね」
「えと、何がかな」
急に話を振られたから、話について行けないのもそうなんだけど、流石に主語抜きだと分からない。
「ああすみません。彼女の体調が心配なんですよね」
「う、うんそうだね」
「でも会えるなら彼女の無理のない範囲で付き合いを続けたい、で合ってます?」
「…うんそうだね」



