過つは彼の性、許すは我の心 壱




 妃帥ちゃんに会いたいのは山々なんだけど、それで妃帥ちゃんの具合が悪くなるなんてもっての外。

 私にとっても、妃帥ちゃんにとってもいい良い方なんかないかなーーー…。
 

「…貴方もありがとう、私()綴を助けてくれて」

「貴方()唐堂先輩じゃなくても、俺は助けましたよ」


 しまった、2人バッチバチだったの忘れていた。

 
「結構な口を聞くこと。貴方私より年下よね?」

「年下ですけど尊敬も出来ない相手に、年上ってだけで敬意を払えって横暴だと思いません?」

「…」


 うひゃあしゅごいしゅご過ぎる。(怖すぎて平仮名になっちゃった)

 妃帥ちゃんは元から口達者なイメージだったけど、惣倉君って思った以上に舌鋒。

 2人とも髪が黒髪ぐらいしか共通点はないのに、何処か似ているようなのは気のせい?


「貴方って本当に“兄のお荷物”なの?」


 妃帥ちゃんは馬鹿にした風でもなく、至極不思議だと言う。


“兄の荷物”?


 私の疑問に、


「惣倉影刀君でしょう、君って。君の親戚がよく噂しているよ、君は兄の温情で守られている愚図で間抜けな弟だって」


 情報通な木野島君が2人の会話に差し込む様に入り込んだ。

 酷い言い様だが、私が惣倉君と初めて出会った時に親戚連中にやられたって言ってたし、虚偽ではないのだろう。

 でも兄の温情で守られているってどういうことなんだ。