しかもあの倉庫の近くだったとか、気づかなかった。
「何でそんな大怪我を負ったの?」
「さあ。何か頼まれただけとか言っていたけど…。まともに口が聞けるのも1人ぐらいで、直ぐに担架に乗せられて連れてかれたから」
夏波ちゃんも流石に詳しくは分からないらしい。
ただ、と夏波ちゃんが続ける。
「現場見た限りではそいつら全員男だったんだけど、その…」
「?」
言いづらそうな夏波ちゃんに、はてと首を傾げる。
「人を暴行する目的であそこに集まっていたんじゃないかなって」
「ぼ、暴行?」
不穏過ぎる言葉に、思わず聞き返してしまった。
渚君も凌久君もその言葉に険しい顔になる。
「それっぽい道具みたいなのが現場に落ちてて…怪我が酷かったから詳しくも聞けなかったけど、十中八九そう」
ぞわりと身体が震えた。
身近でそんなことが起きていたなんて。
鳥肌が立って身体を摩る。
唯一顔色を変えてない惣倉君が「大丈夫ですか?」と顔を覗き込んで心配してくれる。
「で、正義の味方でも現れてソイツらを潰したって?」
「意味が分かれへん」
凌久君は阿呆らしいと言わんばかりで、渚君も不可解だと眉間に皺を寄せている。
その時、
「そう言うのは、惣倉の専売特許じゃないのかしら?」
鈴の鳴るような声にビクンと身体が震えた。



