話しながら惣倉君は、大きな絆創膏を膝に貼ってくれる。
「相手が自分の常識に合わせてくれるなんて思わない方が良いと思います」
自分に相手を攻撃する気が無くても、あっちに攻撃する気があったらどうにもならない。
法治国家であると安心してはいけないってことか。
「常識通じないなら、ある程度自衛も意識してしておかないと」
惣倉君はよいしょと処置の終わった足に上履きを履かせてくれた。
見上げた惣倉君は真剣な目で私を見つめた。
「クラスでは出来るだけ海祇先輩といて下さい」
「渚君?」
そこで何で渚君?
「海祇先輩ああ見えて荒事慣れているんですよ」
「荒事慣れているって…惣倉君って事情通すぎない?」
君は何処ぞの諜報員か。
「海祇のことは噂程度しか知らないですけど。んー…何というか、分かるんですよね」
「分かるって?」
「身体つきとか、普段の立ち振る舞いとかから、きっとこの人慣れてるなあって」
「ほほう…」
惣倉君もそう言えばかなり仕上がっている身体だったし、真の格闘家同士だと戦わずしてお互いの力量が分かるみたいな、そんな感じか?
よく考えてみたら惣倉君は、あんな鉄扉吹っ飛ばせるほどのパワーの持ち主だもんね。
趣味があって、気が利いて、武闘派まで付くとかこの後輩只者ではない。



