過つは彼の性、許すは我の心 壱




 ーーー刺されたから。



 刺されたなんて蚊なら大したことないし、採血ならお大事にで済むが、私が刺されたのはバタフライナイフってヤツだった。


 お大事にどころではなく、命の危機だった。

 
 着物の少女と出会う数時間前。


 とある噂から私の急死に一生スペシャルが始まった。


「え、フレアにお気に出来たの?」


 その言葉を皮切りにいつメンのクラスメイト達は口々に話し始める。


「そうそう!ほら1年にいる特待生の子。その子がどう知り合ったのか分からないけど、フレアに入ったのよ」

「あれ?でも特待生の子って男の子じゃなかったっけ?イケメン?金持ち?名家?そんな話聞いたことないけど」

「いやそれが女の子だったんだって!しかも 火渡(ひわたり)君の幼馴染!」

「あのワイルドな感じのカッコいい子でしょ。私の友達も一時付き合ってた時あったけど、ちょっと彼女面したら速攻切られたって」

「でもさ、フレアが女の子囲うなんて、それって」

「ご奉仕係、だね」
 夜の、とは敢えて付け足さないが。


 私の言葉に時が止まる。

 フレア。この学園における各界に大きな権力を持った御子息の集まりで、女子のみならず男子も群がる激ヤバ集団だ。

 一応部活扱いのフレアは、時々盛大に何かをやって学園に良い影響を与えている為か、ある程度横暴に振る舞ってもお咎めされない、ていうかどんなやつでも彼等に逆えないと言われている。