過つは彼の性、許すは我の心 壱



 もう折り畳み傘を押し付けて反応も見ずにダッシュで来て、ダッシュで帰った。

 猛禽類と出会した時の心臓のドキドキと普通に身体の息苦しさとで、ごっちゃごっちゃになりながら、下駄箱に寄ってそのまま寮まで更なる猛ダッシュをした。

 あの時の私はBダッシュの神が付いていたと思う。


 次の日、


「唐堂もうびしょ濡れで帰るなよ〜」

「分かっているよ!」


 散々寮生のクラスメイトに揶揄われてゲンナリして帰る放課後。

 濡れ鼠状態で寮に帰ったせいで寮長に皆のいる談話室で怒られてしまい、お風呂に入った後、濡れた部分の掃除までして、ちょっとした有名人になってしまった。

 私が悪いし、仕方ない。

 まあ私の行いで、雨で帰れぬ美中学生が救われたと思ったら良かったよね、うん。


「テメエ!なんでこんな所にいるんだァ!?」

「お前がいると俺らまでケチ付けられるんだろうが!」

「…」


 ひいい、なんか昨日の中学生胸倉掴まれている!

 昨日と同じ構図で並木の木の前にあの中学生がいて、違うのは明らかにガラ悪い男達に絡まれていた。

 なんでまたこんな所にと思って、声が聞こえるように窓を開ける。


「何持っているんだよ見せろ!」


 後ろ手にしていた手を無理矢理前に出させられた彼が手に持っていたのは、