そしたらーーー大きな代償を払う羽目になった。
「勘弁してよ…」
その場で膝を抱えながら、弱音を吐き出す。
暗闇の中に1人でいるせいで、思考も嫌な方向に転がっていく。
ミケという謎の立場になっていることとか、天條君達の間で時々起こる理解の出来ないやり取りのこととか、るり様軍団の剥き出しの敵意とか。
それらのことで、知らない内にストレスが溜まっていたらしく、自分で幾ら決めたこととは言え、投げ出したくなってしまった。
妃帥ちゃんだって未だに会いに来る気配すらないのは、もう私のことどうでも良くなっているんじゃない?
私は勝手に運命を感じて飛びついたけど、妃帥ちゃんにとってはそれ程のことではないかもしれないんじゃない?
ーーーーあの子は一体私に何を求めていたの?
普段踏み込まない心の弱い場所。
愚かにも私は、誰も傍にいない状態で足を踏み入れようとしていた。
その時、
「先輩?」
コンコンと扉をノックする音とともに、聞きたくて堪らなかった可愛い、可愛い、後輩の声が聞こえた。
「惣倉君?」
少しだけ自分の声が涙声になる。
「ごめんなさい。近くに偶々いたんですけど、ちょっと時間がかかっちゃって…」
「?」
外でガチャガチャと音を立てているのが聞こえる。



