過つは彼の性、許すは我の心 壱


「今清水君も九曜家?五曜家?なんだ」

「そうそう」


 木野島君はふふっと「天女目(なばため)も変な教え方するもんだ」と笑った。


「ああ、渚君に教えてもらったんだ。ね、凌久君」


 凌久君はうんうん頷いてくれる。


「へえそうなんだ…」


 少しだけ考え込んでいる木野島君はこう見ると、変な人には見えなかった。
 
 あのフレアに…と思っていたから色眼鏡で見てしまっていたが、普通にカッコ良いことに気付いた。

 
「…天女目の女に会ったんだよね?」


 くすんだグレージュ色の上一房を結んだ髪。

 優美さのある造りの良い顔立ち。

 脚の長いスラリとしたモデル体型。

 んー彼もイケメンだ。(この際風紀違反なのは気にしない)


「綴ちゃん?」

「あ、ごめん。天女目さんって?」


 私が首を傾げれば「来たでしょう?だってミケなんだし」とさも当たり前に言われた。


「?」

「いや着物のねえ、マサ」


 頭の上にハテナマークがバシバシ出ていてる私に対し、不安になったのかお隣にいた火ノ宮君に助けを求めた。


「…本当に来てないの?」


 私にそう言いながら、くるくるとペン回しをする火ノ宮君。

 こう見ると彼もまた違うジャンルのイケメンさんだ。

 レッドブラウン色のコンマヘア。

 甘やかさを添えた麗しい美貌。