「うん」
「何やってんねんな、アイツ」
「そうはいっても事情とかあるんじゃないのかな」
天條君ともそんなお家のこととか、妃帥ちゃんのこととか(ここ1番大事)、深い話しをする時間もなかった。
………でも、さあ。
今更思ったんだけど、家の背後関係とかって結婚するなら知っておくべきだけど、たかだがお付き合い?レベルの私がそんなに詳しく知っておかないといけないのか。
チラリと凌久君に視線を合わせれば、
「…」
いつも飄々としている彼が真剣な表情で考え込んでいて、少しだけドギマギしてしまった。
「ーーーつづ」
「ん、あはい」
1人でドギマギしていたら、いきなり凌久君に声を掛けられて変な声が出た。
「今俺が中途半端に教えても訳分からへんくなるやろうし、」
「う、うん」
「俺から教えられたって関係者…特に俺の親戚どもに知られたら、つづの立場悪なる可能性もある」
その言葉にドギマギ感はスッと無くなって、
「…どうして?」
疑問がそのまま口を突いて出る。
「そもそも土師も天條に怒らしたことあってな。“月”の一族ほどとちがうけど、干され気味やねん」
凌久君とその怒らせがどう繋がるのか分からず、キョトンして入れば苦笑しながら教えてくれた。



