過つは彼の性、許すは我の心 壱



 噛み付くのに定評(私から)のある渚君は未だ私の両肩を掴んでいるし。


「今もセクハラしてる渚に言われたない」

「俺のはセクハラちゃう!自分が付けた痕跡を消そうとしてるんや!」

「何言うてるんやか…」

「呆れるのやめんかい」

「ほなどう言うたらええんや」


 案外2人とも私を間に挟んでイチャイチャしたいだけでは?と思いながら、さりげなく肩に置かれている手を外していれば、

 
「つづ。ほんまに何にも知らさてへんのやな」


 知らぬ間にイチャイチャから離脱した凌久君が、今更なことを言う。


「まあ…」


 本当の関係者である凌久君から話しを聞く前に、七曜家だか五曜家だかと関係ない惣倉君とか渚君から教えてもらっているもんね。


「確かに天條君達からは詳しく教えてはもらえてないなあ」

「いや天條からやのうって、来たやろう」

「誰が?」


 私の反応に柳眉を顰める凌久君。


 え、何その反応。


「…アイツらにそれ言うたか?」

「アイツら?獅帥君達?」

「うん」

「そもそも連絡先すら知らないし」


 知っていても何を伝えればいいのやら。

 頭の上にハテナマークが乱舞している私を見て、更に顰める凌久君。

 本当に何その反応。怖い。


「連絡先すら知れへんのか」


 イチャイチャ相手がいなくなった渚君も話に混ざってくる。