(もう少し、調べてみるか)
そう考えたセドリックは、茶会について更に詳しく調査することにした。
だが結局、特にこれといった情報は得られず、時間の経過と共にアレクシスの様子も以前の様(といっても、女嫌いは変わらずであったが)に戻っていったこともあり、セドリックは最近まで二年前のことをすっかり忘れていたのだ。
けれど建国祭にて、アレクシスが自分に黙ってリアムと会う予定でいたことを知り、急に二年前のことを思い出した。
当時は茶会の事ばかり気にしていたが、そういえば、オリビアがアレクシスの前に姿を現さなくなったのも丁度二年前だった、と。
セドリックの何気ない、
「オリビア嬢、最近来られませんね」という言葉に過剰に反応したり、
「そういえば、リアム様が長期休暇を申請されたようですよ。オリビア嬢の療養に付いていかれるようで」
との日常会話に気まずそうにしていのは、単なる女性嫌いを発動させていたわけではなかったのでは、と。
――一度疑い始めると最早そうとしか考えられなくなったセドリックは、建国祭以降、時間を見つけてはオリビアとリアムについて調査していた。
すると最近になって、何とも不可解な事実が判明したのである。



