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「リアムは部屋か」
「――アレクシス殿下!? 突然どうなされたのですか……!」
「リアムを出せ。俺はあいつに用がある」
「……ッ」
アレクシスは無断で屋敷に踏み入ると、驚く使用人らを低い声で脅しつけ、真っ直ぐにリアムの部屋へと向かった。
途中、主人に忠実な侍従たちから、
「誰も通すなと言われております!」
「いくら殿下と言えどお通しすることはできません!」
と必死に止められたが、それらを全て力技で捻じ伏せて、アレクシスはリアムの部屋の前に立つ。
今ここで全てをはっきりさせなければという一心で、ドアノブに手を掛ける。
――そして。
「リアム。お前に話がある」
アレクシスは扉を開けた先、出窓に緩く腰を預け、引き攣った笑みで自分を見据えるリアムと、真っ向から対峙した。



