王子の片思いに気付いたので、悪役令嬢になって婚約破棄に協力しようとしてるのに、なぜ執着するんですか?

ー翌朝


目が覚めると、隣でまだ美姫が眠っていた。

その寝顔をみながら、思わず息をのんだ。

ー本当に、可愛いな。

どうして今まで、この気持ちに気付かなかったんだろう。

胸の奥が、じんわり熱くなる。

それくらい美姫への気持ちが強くなっていた。



「お、おはようございます」



美姫が起きて俺の視線に気付き、

照れながら話しかけてきた。



「おはよう。体大丈夫?」



「だ、大丈夫です!

体は丈夫で、体力もあるので」



ー本当に体の心配をしただけだった。

まだまだ美姫と離れたくない気持ちはあったが、さすがに今日はやめておこうと思っていた。



しかし、そう言われると期待してしまう。



「そっか…これから楽しみだね」



美姫が何か言い返しそうだったので、

キスで口を塞いだ。



「大好きだよ、これからは夫婦として宜しくね」



「はい、こちらこそ。私も大好きです」



そう微笑みあって、

またキスをして、美姫を押し倒した。



「あ、あの…」



「ごめんね。



さすがに今日はやめておこうと思ったんだけど、体力あるなら大丈夫かな?」



「それはちがっ」



「いや??」



わざと大げさに悲しい顔をしたら、

美姫が首を横にふってくれた。



ー優しすぎて心配になるくらいだな。



「ありがとう、美姫ならそう言ってくれると思った」



俺が微笑みながら言うと、

「や、やっぱり…」

と美姫が反論しかけた。



しかし、またキスで口を塞いでしまった。



「本当…大好きだよ」



美姫はなにも言わず、
ただ静かに、でも強く抱き締めてくれた。



そのぬくもりに幸せを感じつつ、

俺も抱き締め返して、何度もキスをして愛を囁いた。









最後までお読みいただき、ありがとうございます!

IF設定の2人どうだったでしょうか?



自分の片思いだと思っているため、

余裕がない碧人が書けて楽しかったです!



最後の話は、IF設定ではない2人と同じ流れにしてみました。

碧人がこんなことを思っていたんだなーと楽しんでいただけると嬉しいです!


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新作の『専属ボディガードへの片思いを諦めたら、甘すぎる豹変が待っていました』も更新したので、
良かったら読んでください!