王子の片思いに気付いたので、悪役令嬢になって婚約破棄に協力しようとしてるのに、なぜ執着するんですか?


「わ、私も好きです…大好きです」



恥ずかしそうに微笑んだ美姫の顔を見て、

元々無かった余裕が本当になくなった。



ー好きな人に気持ちを返してもらえるって、こんなに嬉しいものなんだな。



今までは軽いキスをしていただけだったが、

むさぼるようなキスをしていた。



美姫が抵抗しない、

いや多分抵抗する余裕もないのをいいことに、

美姫を触る手もどんどん大胆になった。



「もう、いいかな?」



「は、はい」



ー美姫がすごく痛そうな表情をしたので、

なだめるようなキスに変えた。



正直もう余裕がなかったが、

それよりも美姫の辛そうな顔を見るの方が嫌だった。



「好きだ、誰にも渡したくない」



そう囁くと、

「わ、…わたしもです」

と返ってきた。



ー可愛すぎる



「ごめん…我慢できない」



自分の理性を保てなくなるのを感じ、

何度もキスをして、美姫を強く抱きしめ続けた。