狂い花は愛されたくて、






別に、妹を助けてるつもりはなかった。



ただ、この子をこの世のどん底に落としてやるのはあたしだと思っただけ。


それを他の見ず知らずのやつに横取りされるのは許せなかった。









「大丈夫ぅ?」






ーーあたしのシナリオの中では、本当はこんな早いタイミングでの妹との再会するはずじゃなかったのに。





ある程度この街でこの繁華街で顔が知れ渡って、コウと更に仲を深めてから、再会を果たす。ジワジワと妹の恐怖を煽りたかったのに。




予想よりだいぶ早い再会になってしまって当初の予定が崩れたけれどまぁ、いいわ。




最終的な目的が達成されば過程なんてどうでもいいのよ。