たまたま寄った街の繁華街で、妹を見つけて。
見つけてしまえばあとは、こっちのもの。頻繁に出入りしながら情報を集めると、いとも簡単に“妹の今”が分かった。
龍崎組本家には、息子二人しかいない。予てから女児を欲しがっていた姐さんたっての希望で、妹は5歳の頃引き取られていた。
以降夫妻はもちろんのこと組員や二人の兄に溺愛され、花のように大切に育ってきたらしい。
龍崎のオ姫サンーー
そして、兄達が仕切るこの街でも、やっぱり寵愛されている。
それを知ったあたしが、
妹が幸せで良かったーーなんて思えるわけがないでしょ?

