それに。 あたしはひとりじゃない。 心の支えがあった。 双子の妹だ。 同じ乳児院で育って、3歳の時に別々の養護施設に引き取られた生き別れた双子の妹。きっと同じような厳しい環境で育って、夜は枕を濡らしながら向こうだってあたしを思ってくれているのだろう。 今は連絡先さえ知らないけれど。 もし、また会えたら。 今度は一緒に暮らす。あたしが妹を助けて、あたしが妹を守る。そして姉妹仲良くーーそんな幸せな明日を夢見ることだけがあたしの生きがいだった。