窓から体が落ちてしまいそうなくらいに身を大きく乗り出したその子に、あいつ、と舌打ち混じりに呼ばれた女の子。
彼らに最近できたって言うお姫様。
美月あかりちゃん、だったかな。
みんなのオーラを明るくする彼らもすごいけれど、一瞬で暗くするあかりちゃんもある意味才能だなぁと思う。
まあ、とっても可愛い女の子だから、教室の男の子たちや、もちろん彼らも、甘ったるい桃色のオーラを纏っている。
その中で1人だけ。
みんな桃色の彼らの中で、1人だけ白々しいほどに澄んだコバルトブルーみたいなオーラを纏った人がいる。
その人は、すっと視線を上げて、慣れきった動作をするように迷いなく視線をこちらへ向けた。
勘違いでもなんでもなく、私と彼の視線が交わり、私は少しだけ口角を上げた。
ーお、は、よ
そのまま口を動かすと、彼の空気が一気に誰よりも濃くて甘ったるい桃色になる。
なんだろう。完璧に作り込まれた笑みにはひとつの綻びもないのに、場所が場所なら満面の笑みで手を振って駆け出してきそうな感じの色。
「なーにやってんだか」
それは不自然にならない程度、5秒~10秒くらいだけの出来事。
私は、人の気持ちやオーラを色で見ることができるという超能力みたいな、カラフルな力がある。
だから、生まれてこのかた、たくさんの色を見てきたわけだけれど、こんなに濃い色を纏う人を見たことがない。
視線を逸らして、また見つめた先には、さっきのあおいろを纏った彼が、お仲間さんかな、と話しているところだった。
…あ、赤色だ。怒ってる。
私は、楽しくて楽しくて仕方がない。
みんなに感情の揺れが少ないとか、いつも笑顔で落ち着いているとか言われる彼が、くるくると色を変えているのを見ることが。
彼らに最近できたって言うお姫様。
美月あかりちゃん、だったかな。
みんなのオーラを明るくする彼らもすごいけれど、一瞬で暗くするあかりちゃんもある意味才能だなぁと思う。
まあ、とっても可愛い女の子だから、教室の男の子たちや、もちろん彼らも、甘ったるい桃色のオーラを纏っている。
その中で1人だけ。
みんな桃色の彼らの中で、1人だけ白々しいほどに澄んだコバルトブルーみたいなオーラを纏った人がいる。
その人は、すっと視線を上げて、慣れきった動作をするように迷いなく視線をこちらへ向けた。
勘違いでもなんでもなく、私と彼の視線が交わり、私は少しだけ口角を上げた。
ーお、は、よ
そのまま口を動かすと、彼の空気が一気に誰よりも濃くて甘ったるい桃色になる。
なんだろう。完璧に作り込まれた笑みにはひとつの綻びもないのに、場所が場所なら満面の笑みで手を振って駆け出してきそうな感じの色。
「なーにやってんだか」
それは不自然にならない程度、5秒~10秒くらいだけの出来事。
私は、人の気持ちやオーラを色で見ることができるという超能力みたいな、カラフルな力がある。
だから、生まれてこのかた、たくさんの色を見てきたわけだけれど、こんなに濃い色を纏う人を見たことがない。
視線を逸らして、また見つめた先には、さっきのあおいろを纏った彼が、お仲間さんかな、と話しているところだった。
…あ、赤色だ。怒ってる。
私は、楽しくて楽しくて仕方がない。
みんなに感情の揺れが少ないとか、いつも笑顔で落ち着いているとか言われる彼が、くるくると色を変えているのを見ることが。
