昔々、神様がまだ人間と一緒に暮らしていた頃、一人の悪い神様がいました


悪い神様は穀物を喰らい、病を流行らし、大地を枯らして人間を苦しめていたのです


困り果てた人間たちは一人の神様に願いました


「どうか悪い神様を退治してください、このままでは生き物はみな死に絶えてしまいます」


人間たちの必死の願いを受け、神様は悪い神様を退治することにしました


神様はまず退治をお供するケモノたちを創っていき、12匹のケモノを創ったところで最後に美しい人間の女を生み出しました


そして神様が12匹と1人を連れて退治に向かおうとしたとき、ケモノたちが人間の女を指差し、こう言ったのです


「なぜコイツだけ美しい女の姿で、我々がケモノの姿なんだ!」


ケモノたちは美しい女を見て嫉妬したのです


そして一匹のケモノが言いました「コイツを喰うと人間になれるぞ!」


嫉妬に狂ったケモノたちは人間の女を奪い合い、喰おうとしました


そんなケモノたちの争い合う姿を見て、神様は怒り、懲らしめていきました