「・・・・・・・・・・・・・・・・・・なんや?これ・・・?」


 海人は目の前の光景に、目を丸くしかなかった。


 一面に広がるのは、水一面・・・。


 足元には砂浜。


 先が見えない湖・・・。


 ・・・・・・・・そう、海人たちは海中に住んでいるからこそ『海』を見たことがなかったのだ。


 そんな彼にしてみれば、先が見えないほどの大きな一面の水は、一種の恐怖といえる。


「参考文献では見たことがあるけどね・・・実際に見るのは初めてだよ。」


 彼の隣には、長年連れ添った会い方が、タバコをくわえて立っている。


 海人ほどは驚いてはいないみたいに見えるが、元々、コイツはそれほど表情を表に出すタイプではないので、実際はどうなのか分かったものではない。


「まって、アルクはこの湖の正体を知ってるというの?」


 同じく隣には見知った女性・・・キラが立っている。


 コイツは分かりやすく、さっきまでパニクっていたみたいだが、残りの二人があまりに落ち着いて、巨大な湖を眺めていたのを見て、落ち着いたらしい。


 ・・・・・・まったく・・・。